バカラのクリスタルガラスは、何故、こんなにも透明で美しいのでしょうか?

このページでは、その魅力についてご紹介させていただきます。

まずは、クリスタルガラスについてですが、クリスタルガラスとは、簡単に言うと、より無色透明で高品質な美しいガラスのことです。

現在、最も多く利用されているガラスは、ソーダガラスと呼ばれていますが、一般的には、そのソーダガラスの成分に、酸化鉛を加えて形づくられたものが、クリスタルガラスと呼ばれています。

酸化鉛を加えることにより、ガラスの透明度、光の反射率、屈折率が高まり、カットなどを加えると七色に輝きます。

その様子が、まるで水晶(クリスタル)のように見えることから、「クリスタル」と呼ばれており、現在では、高級品に使用されています。

 

しかし、ただ単に酸化鉛が含まれていればクリスタルと呼ぶのではなく、クリスタルと呼ぶにふさわしい一般的な定義が存在します。

1971年にフランスで行政命令(アレテ)が発布され、ヨーロッパ全域で、光の屈折率が1.545以上のガラスを指すもの、また、酸化鉛の含有率が、ガラス全体の24%以上のものを、クリスタルと呼んでいます。

ここで、バカラクリスタルの含有率はというと、酸化鉛がガラス全体の、なんと30%もの高い割合を占めているのです。

そのため、ガラスの透明度、光の反射率、屈折率が高まり、また、比重が大きくなるとともに、ガラスを「ポン」と叩けば、澄んだ綺麗な音がします。

「それなら、鉛が多く含まれていれば、良いガラスなの?」と思いがちですが、一概にそうとは言えません。全体的な化学組成の調整が重要であり、高度な製造技術が必要になります。

バカラ社には、約250年もの歴史をもつ高度な技術があり、それは、フランスのM.O.F(国家最優秀職人)を50人以上も輩出しているほどです。日本でいう「人間国宝」に相当する名誉です。

また、技術だけでなく品質基準がかなり厳しく、製造された商品のうち、消費者の手に渡るのは6~7割とのことです。残りは、品質基準の高さゆえに破棄されてしまうのです。

さすが、一流の中の一流です。

酸化鉛の含有率、長い歴史による高度な技術、品質基準の高さなどが一つになり、より美しいバカラのクリスタルガラスが誕生しているのです。