約240年もの歴史を持ち、長い間、人々を魅了し続けてきたバカラのグラス。その長い歴史の中で、どのようなグラスが誕生してきたのか。
このページでは、バカラのグラスを、歴史に沿って、ご紹介させていただきます。
バカラ・ヒストリー
1764年 バカラの歴史が始まる。
当時、フランスは度重なる戦争のため、経済的に衰えていました。
経済復興のために、フランス東部のロレーヌ地方統主である「モンモランシー・ラバル」はガラス業界への参入を考案し、
国王のルイ15世に「ガラス工場の設立を認めて欲しい」と請願しました。
ルイ15世はこれを承認して、ロレーヌ地方のバカラ村にガラス工場が建設されました。ここからバカラ・ヒストリーの始まりです。
最初は、窓ガラスや鏡、ビン類などの生産が中心で、クリスタルを生産し始めたのは、1816年頃からです。
1825年 「アルクール」シリーズ登場
1823年に、国王ルイ18世がバカラのグラスセットを注文しました。その後、ヨーロッパの貴族に愛され始め、825年にアルクール侯爵家のために作られました。
長い歴史をもち、現在までロングヒットしている、バカラの代名詞ともいえるシリーズです。
1855年 「ローハン」シリーズ登場
1855年のパリ万国博覧会で名誉大賞を受賞した際に出品したグラスが「ローハン」シリーズです。
このころから、ガラスの工芸手法である「エッチング」を施したグラスが見られるようになりました。 全体的に装飾された植物模様のエッチングが、ヨーロッパの貴族をイメージさせてくれます。
1878年 バリで行われた第3回万国博覧会において3度目の金賞受賞しました。
1899年 「セビーヌ」シリーズ登場
1899年に、フランスの著名な文筆家、「セヴィーヌ公爵夫人」の名前にちなんで命名されました。
バカラが得意とする手法である「エッチング」が特徴です。
1909年 「カプリ」シリーズ登場
バカラの「カプリ」シリーズは、19世紀後半に、インドのバローダ王妃のために製作されたことから始まり、1909年にパターン化されたデザインです。
まるで、チューリップの様な、お花を連想させてくれる、かわいらしいデザインが人気です。
1933年 「パーフェクション」シリーズ登場
1933年に、ワインの産地であるボルドー地方のワイン業者から「完璧(パーフェクション)」と賞賛され名づけられました。
バカラ クリスタルの住んだ透明感と輝きを追求したシンプルなデザインです。
1937年 「タリランド」シリーズ登場
1937年に、フランスの有名な外交官「タレーラン」にちなんでつけれられました。まるで花びらの様なフラットカットが宝石の様に輝き、大胆さをアピールしているかと思えば、グラスの飲み口は薄く作られており、繊細さが伝わってきます。大胆かつ繊細なデザインで、タリランドは現在まで形を変えることなく愛され続けています。
1939年 「パルメ」シリーズ登場
1939年に、パリ近郊にある大統領のハンティング・ロッジで使用されるためにデザインされたシリーズです。
バカラが得意とする手法である「エッチング」により、夢想の、楽園に住む鳥が描かれています。
1964年 「ドンペリニヨン」シリーズの登場
ドンペリニヨン僧侶が開発した、世界的に有名なシャンパンである「ドンペリニヨン」を味わうむために誕生しました「ドンペリニヨン」シリーズ。
その為、シャンパンがはなつ、かおりと気泡を思いのまま楽しむことができます。
1975年 「ハーモニー」シリーズ登場
大胆に施された縦のシンプルなカッティングが、力強さを感じさせてくれます。
この重圧感のあるグラスは、男性に人気のあるようです。
1980年 「マッセナ」シリーズ登場
1980年に公表されて大人気の「マッセナ」シリーズ。 ナポレオンに「勝利の女神の申し子」と称された、 陸軍元師の「マッセナ リヴォリ公爵」にちなんで命名されました。
ふくらみをおびたグラスに、平衡よく刻まれた縦のカットが融合し、優雅できらびやかです。
1995年 「ベガ」シリーズ登場
1995年に公表されたバカラの「ベガ」シリーズは、バカラの新しい時代を感じさせる現代的なデザインとして、人気をあつめています。
「ベガ」シリーズの呼び名の由来は、夏空に輝く織姫星(おりひめ星)にちなんで命名されました。
1999年 「エキノックス」シリーズ登場
1999年に公表された「エキノックス」シリーズは、太陽系の惑星の神秘的な動きに魅せられてデザインされました。
フランス語で秋分・春分を意味をもち、 昼と夜の長さが同じになる現象を、グラスの中で表現しています。
2002年 「オノロジー」シリーズ登場
オノロジーとは、「醸造学」を意味するフランス語で、テイスティングのために作られたグラスです。
現在では、このシンプルなデザインが人々に愛され、大ヒットしています。
2003年 「ミルニュイ」シリーズ登場
「千の夜」との意味を持つミルニュイは、バカラのデザイナーであるマティアスの作品です。
マティアスは、バカラとは別に、キャンドルのブランドを立ち上げています。キャンドルをイメージさせるグラスは、インテリアとしても魅力的です。